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コンセプトだけじゃNG
広島・長崎が五輪招致へ 20夏季大会

広島、長崎両市は11日、2020年夏季五輪の招致に向け、検討委員会を設置すると発表した。広島市の秋葉忠利市長と長崎市の田上富久市長が広島市内で記者会見し、秋葉市長は「(核兵器廃絶の)記念すべきイベントとして、五輪を招致したい」と語った。秋葉市長が会長を務める平和市長会議は、20年までの核兵器廃絶を掲げている。20年五輪を招致することで、その機運を高めたいという狙いがある... (Sanspo.com 2009.10.11
まるで「江戸(東京)のかたきを広島と長崎でとる」という構図である。

オリンピックは現実のイベントなので、誘致への意味付けは理念で可能かもしれないが、実施にはそれ相当の競技・運営施設や交通インフラ等にかかる金や環境が必要なのは当たり前。それで見ると、実現までには限りなく高いハードルがいくつも待ち構えている。

ただ、東京誘致の敗因が明確な理念がなかったということだとしても、核廃絶は平和的運動とはいえ、どうしてもスポーツの祭典を政治的に利用しているように見えてしまう。"平和"の理念をオリンピック憲章ではうたってはいるが、それと"反核運動"はちょっと違うように思う。

それに、国内で"平和理念オリンピック"は、関心度、共感度はあるかもしれないが、東京落選の一因であった国内開催支持率が4年後に大丈夫かといえば、それはわからない。今は概ね賛成の世論が主流だとしても、このまま理念だけで支持を維持できるほど国民は単純ではない。

確かに両市長の平和に対する思いやひたむきさは理解するが、それと現実のオリンピック誘致は別物。今のIOCが純粋にオリンピック憲章理念で動いていると本当に思っているのなら、政治家としてはちょっと甘すぎるのではないか。

今やIOCはスポーツビジネス抜きにしては考えられず、それにそった拝金主義の集まりである事は半ば常識である。はっきり言ってIOCの委員達が欲してるのは、オリンピックの理想に対して金を出してくれるスポンサーであり、理念はそれを単に補完するだけのものでしかない。

2010年:JOCが広島市を国内誘致都市として決定。
2012年:IOC一次評価で他候補地を押さえて1位。→「素晴らしいコンセプト」
2013年:IOC最終投票で落選。→「やっぱり理念だけでインフラ弱けりゃダメ」

そして民主党政権が「オリンピック誘致決定の場合にのみ着工を認可する」としていた九州新幹線長崎ルートの実現は幻と化したのであった。
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by karl.helmut | 2009-10-11 23:10 | News | Comments(0)